以前はこちらを読んでいます。
この作品で芥川賞を受賞してからは、いろんなテレビに出ていましたね。
ここ最近は、あまり見かけなくなったなぁと思っていたところに、この作品が発表されていたので、興味本位で手に取ってみました。
読後の感想(ブクログレビュー)
芥川賞を受賞したことをきっかけに成功者になった小説家「成功者K」が、1年数ヶ月ほど、メディアで活躍することになった裏側を描いた小説。
「ありのままを書いている」というようなフレーズが出て来るのだが、本当にあったんじゃないかと思わせるような書き方で「自叙伝」みたいになっている。
芥川賞を受賞したことで、美人のファンや女優と付き合うことが出来、いい思いをすることが出来た一方で、「メディアで見せる自分」というものを演じ続けることに嫌気を感じていた。
最後には、自分は「小説を書く」ということ以外に、自分らしさを表現することが出来ないのだということに気づく。
オチとしては、マイルドな感じだったので拍子抜けしたなというのが正直な感想だが、筆者らしいといえばらしいかなと思った。
読むのにかなり時間がかかってしまった。読み進めにくかったのかもしれない。
芸能界の世界はイロイロあるのか
本編を読んでいると
「芸能人は、色々考えて行動しなければならないのかな」と思いました。
自分の印象を持ってもらうために、受けをねらってのキャラ作りをしなければならないので、普段の自分は顔を晒せないとか、
「成功者」として振る舞いをしながらも、自分の欲望・煩悩が抑えきれず、間違いを犯してしまっていたりとか、
フィクションなんですけど、諸処にそういう「本音」みたいなことが描かれていて、筆者がテレビに出ていた時は、そんな気持ちだったんだろうと感じました。
自分らしい表現をすること
筆者はテレビの世界から身を引く事を決意し「自分自身をきちん表現するには、小説家として自分らしい物語を書く」ということに気づくことになります。
これは、私自身にも当てはまるのかなとも思いました。
変に背伸びしたりすることなく「ありのままを表現すればいい」そうすれば、自分らしい生き方や表現ができるということですね。
ブログを書くという事について、また考えを巡らすこととなりました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。