こんな時だからこそ、あえて「司法書士に対する私の思い」を書いてみようと思います。
嫌いから始まった…
物心ついた時から、父の仕事「司法書士」について理解していて、将来は司法書士になるということに対し、何ら違和感もありませんでした。
なので、大学生時代に、司法書士試験の勉強をするために専門学校に行かせてもらいました。
ですが、2ヶ月ぐらいで、全くついていくことができず、やけ酒を煽って辞めてしまいました。
「二度とこの道には進むまい」とさえ思っていました。
ところが、今から17年前、大卒後に勤めていたドラックストアの仕事に、何かしらの疑問を抱いていた頃、父の体の調子が何か変だと感じたことで「これは、父の事務所の最後を見届けなきゃ」という思いから、司法書士業界に飛び込みました。
この時も、父の事務所を継ぐなんてことは、全く思ってもなかったわけです。
そんなマインドで始まっているものですから、勤め始めた当初、
「何でそんなに上から目線で、金もらっとるねん。こんな仕事、絶対したくないわ!」
という、メチャ否定的な思いしかありませんでした。
人生の転機
勤めてから半年後、事務所には家族(本職の父、補助者の母と私)しかいませんでした。
それでも継ぐ気は全くなく、他の給料の良さそうな企業に就こうと、就活に勤しんでいました。(内定もらったのは、MKタクシーで、就職しようと思ったのですが、家族に全力で止められました)
とある就活先の企業の人事部長から
「お前らみたいな中途採用のやつが、いきなり高給取りになれると思うなよ」
と諭されました。
その時
「どうせ、安月給になるんなら、自分で責任取れる仕事したほうがええよなぁ」
という思いがフツフツ湧き上がってきたんです。
それやったら
「親父の事務所引き継ごか!」
というノリで、司法書士を目指すことにしました。
そこから4年間、仕事時間に勉強をして、夜は専門学校にいき、なんとか司法書士になることができました。
資格に対する自分の思い…
父が現役でやっていた時代の司法書士は
「国から与えられた資格者なんだから、偉くて当然!やってあげるわ」
みたいな方が多かったと聞きます。
そんな感じが、私は嫌だったんですから。
ですが、そんな私が司法書士になった時に決意したことは
「そんな司法書士像を、変えてやる」
ということでした。
今の司法書士の方々にとっては、当たり前になっているかもしれませんが「やってあげる」という上から目線ではなく「依頼者の伴走者となるべく、寄り添う」というような体勢を作っていこうと、自分なりに努力してきました。
そんな思いでスタートした司法書士。まもなく10年が経とうとしています。
感謝!
能力的には、未だ未だ未熟ですが、自分が司法書士として仕事ができているこの瞬間は、最高に楽しいと思っています。
司法書士という職業は、ただでさえマニアックな職業です。そんな資格の存在を知ることができたのは、父が司法書士だったからだと思います。
つまり、自分が「司法書士」という職業に出逢えたのは、父の存在があったからだと、改めて思うわけです。
これから何年生きられるかはわかりませんが、体の限界が来るまで、どんな状況になろうとも、司法書士であり続けたいと思います。
おとーちゃん。こんなステキな仕事に出逢わせてくれて、ありがとう。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。