先日の会社法の研修会は本当に大盛況でした。
参加者120人を超える研修会!
今年の5月1日に施行が決まった新会社法です。
法務省だより あかれんが Vol.47
私たち司法書士にとって、この会社法というのは、とてつもなく大事な法律の一つです。なので、改正論点がたくさん出た場合、こういった研修会が改正前には必ず行われます。
先日の研修会で登壇されたのは、司法書士界では第一人者であることは間違いがない、京都会の内藤 卓先生です。
司法書士内藤卓のLEAGALBLOG
先生のブログです。専門家の観点からの情報量は、ハンパないです!
兵庫県司法書士会館の地下ホールには、はち切れんばかりに受講者がいましたので、映像ブースのほうで聞きました。
そこで、重要な3つほどの論点が出たので、そのことをアウトプットしてみたいと思います。
議事録には「新役員」の住所記載が必要
前回のエントリーで紹介しましたが「新任の役員」を登記する場合、その方の住所を証明するものが必要になりました。この論点の趣旨としては「架空の人物を役員にすることのないようにする」というのがあります。
【司法書士業務】「商業登記規則」の一部が改正により新役員の「住民票」が必要になることがあります! | ミナトノキズナ〜司法書士 岡田事務所
前回のエントリーです!
「商業登記規則第61条第5項」上では、住所の証明をするものを添付すればいいというだけなんですが、登記実務上ではダメだということになっています。なので、
としておいたほうが無難だと思います。そして、印鑑は「実印+印鑑証明書」と一律にしておいたほうが無難です!
代表取締役社長の辞任登記にも「実印+印鑑証明」が原則必要
この論点も目玉だと思います。以前は辞任届に押す印鑑は認め印でも良かったのですが、今後は「辞任届には原則実印を押印すること」が求められます。(商業登記規則第61条第6項)
監査役の「監査の範囲を会計に関するものに限定する旨」の登記
ある一定の条件を満たした監査役の場合は「会計監査に限定した」監査役(会社法第389条、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第53条)なのですが、今まではそのことを登記する必要がありませんでした。
ですが、今後は「監査の範囲を会計に関するものに限定する旨」の登記が必要になります。その登記は「役員区」(役員の氏名が書かれている場所)にすることになりました。(商業登記規則別表第5)
なので「役員の改選の登記をするときと同時にする」ことで、別途の登録免許税を課すことなく変更することができるようになります。
まとめ
他にもたくさんの論点がありましたが、さしあたって重要度の高そうな論点を3つほど紹介してみました。
最後の懇親会にも参加させていただきました。
その時、伺ったのは
ということでした。
法務省:会社法の一部を改正する法律案
法務省のページです。要綱などの経過も全て掲載されています。
この辺りもしっかりチェックをしながら、施行日(5月1日)に備えたいと思います。
本日はここまでです。ありがとうございました。