今日は「司法書士の仕事ってなんだろう」ってことについてちょっと書いてみようかと思います。
司法書士制度ができてから140年が立つのですけれども、皆様はどれぐらい司法書士の仕事をしっていますか?
私の家族(妻と中学生の娘)は、私が司法書士だということは知ってはいるけれども、どんな仕事をしているのかは知りません。
確かに、ものすごくニッチな商売ではあると思いますが、こんなに長い間仕事としてあるのに「家族に自分の仕事を理解してもらえない」ほど、悲しいことはありません。
とにかく確認する仕事‼
司法書士の職責の中で一番重要なものは「ヒト・モノ・イシの確認」なんです。
例えば、契約当事者から登記手続を依頼されて、家を売買することによる名義変更の登記手続(所有権移転登記手続)をする場合
- ヒトの確認:
- 契約する人が本当にその人自身なのか?
- モノの確認:
- 対象物(売買しようとする土地と建物)が本当に存在するのか?本当にその人のモノなのか?他の余分な権利(担保権など)がくっ付いていないのか?
- イシ(意思)の確認:
- その人が法律行為(契約)をする気持ちがあるのか?
これらのことを全てチェックした上で、その当事者の手続代理人として登記申請をいたします。
確かに売主と買主で契約し、その2人が協力して法務局に登記手続をしに行けば何の問題もないのです。
ですが、「世間的には常識でも登記の世界では非常識」という事柄が多くあるので、そのために「登記の世界の非常識の知識がある我々専門家に依頼をしていただければ」、費用がかかる分、それに対する時間的、精神的な余裕ができると思います。
この仕事は、知るひとが少ない分、結構批判も受けている商売でして「書類作るだけで何万もぼったくりよるねん(=゚ω゚)ノ」みたいな事も言われます。
私は、この仕事は書類を作るだけの仕事ではないと考えております。
きっちり書面を作るためには、しっかりとした準備と調査、そして何より依頼者様からの聴き取りをしっかりとしなければいけません。それをやらずに、きちんとした書面なんてできるわけないと思って、日々業務に励んでいる次第です。
それでも、まだまだ知られていない職種です。これからも自分できる範囲内で啓蒙していけたらって思います。