【読書】「侠飯」 福澤 徹三 著

本日は、読み終わった本の紹介です。

侠飯 (文春文庫)

福澤 徹三 文藝春秋 2014-12-04
売り上げランキング : 1353

by ヨメレバ

ブクログレビュー

著者 : 福澤徹三
文藝春秋
発売日 : 2014-12-04
読書日数 7日

卒業間近の大学生である主人公が、とある抗争に巻き込まれることになり、そこから強面のヤクザ2人を部屋に匿うことになってしまう。

その居候中に、親分肌の柳刃が「飯はいい加減に食べるものではない!」といって、オトコ飯をたくさん振舞っていく。そのうち主人公もだんだん、そのご飯を楽しみにしていくようになる。

主人公は、就活に勤しんではいるものの、よくある「仕事はなんでもいい」みたいな風にやっているものだから、柳刃に諭されたりなど、結構「大人としての立ち振る舞いや生き方」についても熱く語られていた。

最後の結末など「あぁ、成る程!」と思える感じで、主人公も生活態度を改めるようになり、自分の意思で就職を考えるようになるなど「食事は本当に大事だということがよくわかった。

レシピは本当に様々出てきたが、結構「ご飯あるある」みたいな部分に、知らないこととかもたくさん出てきて、興味深く読み終えることができた。

オトコ飯レシピオンパレード!

ドラマ24「侠飯~おとこめし~」:テレビ東京

本書は、今年の夏からドラマになっています。

ドラマ化になっていたのは最近知ったのですが、これもFM802の本のコーナーで紹介された作品です。

主人公の良太は、あんまりうだつの上がらない大学生で、卒業を控えて就職活動をしているのですが、まだまだ内定も出ない日々を過ごしています。

そんな冬のある日、自分のマンション前でヤクザの抗争に巻き込まれることになります。

そのときに2人の「ヤクザ」である柳刃と火野を匿うことになってしまい、家に上げることになるのですが、まずやり始めるのが「掃除」です。

とてもヤクザとは思えないほどの手際の良さ。そのときに「洗い物を効率よくするには」というウンチクを語りだす柳刃に戸惑う良太。

しかも、残り物で、とんでもなくうまい「侠飯」を披露します。

それから、この2人を匿う生活が始まりますが、次の日にはどでかい冷蔵庫や高級な食材が送られてくるようになり、どんどんとご飯が高級になっていきます。

ご飯だけじゃない!

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この作品ではいろんなレシピが出てきますが「料理あるある」みたいなこともたくさん出てきます。

「チャーハンはパラパラし過ぎるのは美味くない。なので水分を飛ばさないように、ご飯を油でコーティングしてから卵を炒めることで、水分が飛ばなくなる」

とか

「缶ビールは、グラスに注がれることが前提になっているので、炭酸がきつめになっている」

など、へぇーという知識も散りばめられています。

ですが、それだけではなくて「生き方のレシピ」も描かれていたりもします。

「おまえは勉強が嫌いなくせに大学生になった。そしていま、仕事が嫌いなくせに就職しようとしてる。いっぱしに自分の考えがあるつもりで、結局はまわりに流されているだけだ。」

「あしたという日が永遠にこないように、将来も未来もない。あしたになれば、きょうになる。きょうになっても、あるのはいまだけだ。」(本書195P)

こういった言葉の重たさというか、勉強になるなぁとおもいます。

料理が好きになりたい人もそうなのですが、「自分の生き方に少し迷いがある人」にも読んでもらいたい一冊だと思います。続編も出ているので、連作で読んでみます。ドラマも見ようかなぁ!

侠飯 (文春文庫)

福澤 徹三 文藝春秋 2014-12-04
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本日はここまでです。ありがとうございました!

この記事を書いた人

岡田 英司

神戸市にある湊川神社の西側で司法書士業務をおこなっております。

業務のこともそうですが、Apple製品、読書、習慣化その他雑多なことも書いていくことで「自分をさらけ出していって、少しでも親近感のある司法書士でありたい」と考えております。

お気軽に読んでいただければ嬉しいです。