本日は、朝の読書時間で読み終わった本を紹介します。
ブクログレビュー
読書時間 3時間(読書日数 9日)
フロイトやユングと並ぶ「心理学の三大巨頭」と言われるアルフレッド・アドラーが説いた思想を「青年」と「哲人」との対話形式により分かりやすく解説されている本。
「幸福とは何か」「勇気とは何か」について書かれている。「目的論」という考え方には相当衝撃をうけた。つまり「こういう風にしたいから、こう考えている」という逆転の発想をしていることに違和感もあったし、なるほどとも思えた。
「全ての悩みは対人関係の悩みである」というのも、相当インパクトがあった。
他者貢献の話は何となくわかっていたつもりだったが、「他人がどう思おうと構わない。自分が貢献感さえあればいい」というのも凄い考え方ただと思った。そして「今この瞬間を真剣に生きていれば、過去も未来も関係がない。人生は刹那の連続である」という締めくくられている。もう一度読み込みたい本の一冊となりそうだ。選択理論の本を読んだ時の衝撃にかなり近いものを感じることができた。(『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』のレビュー 岸見一郎 (prelude2777さん) – ブクログ)
嫌われる勇気を持つといわれても…
この本も、習慣化の会のメンバーで熱かった本のうちの一冊です。「嫌われる勇気」という、今の情勢から考えたらとんでもない理論だなぁと。私も昔から「嫌われたくない」と思って生活してきていたから。
それでも「気になった本は、とにかく買う!」というこただけは決めているので、勇気を出してポチりました。
思い当たる節ありまくり!
恐る恐る読み進めていくうちに、いろいろと思い当たる節が出てきます。
昔から私は、自己肯定感が低いので、あまり自分が好きにはなれませんでした。(というより今もそうですけど。前よりはかなりマシになってはきてますが)というのも、青春時代にあまり良い思い出がないからです。親に勉強ばかりを押し付けられて、友達との交流を持つことを余り許してもらえなかったため、社会人になって、人との関わり合い方が分からずにものすごく悩んだ時期がありました。
でも、アドラーからしてみれば「どうでもいいこと」なんです。なぜなら「人生は刹那の連続である」からです。
「とにかく今この瞬間にスポットライトを当てる。そうすれば、過去も未来も周りも見えなくなる」
人というのは過去にあったことに意味を持たすことで今を分析しがちです。私もそうしています。「流れを大事にする」みたいなことでしょうか。
でもそれは「今していること(もしくはしないこと)を目的にするために過去のあったことや考え方があるのだとこじつけているに過ぎない」と。この考え方には今まで一度も思ったことがありませんでした。でも、本書に書かれている事例を読むと納得できる部分がたくさんありました。
「他者貢献感」を持つことだけに
他者貢献ということは、仕事を始め色んなところで大事なことであることは認識しています。「見返りを求めない」というのもよく分かっているつもりです。
が、アドラーはもうちょっと先に行っていると思います。
「他者がどう思っていても構わない。裏切られるかもしれない。裏切られた相手であっても信頼したいのであれば信頼し、ただ貢献していくことで、自分がこの世界(共同体)で必要とされているんだと感じて行動する」
と言ったところでしょうか。これは「ただの綺麗事やん」と思われるかもしれません。それはでもどうでもいいことなんです。「ただ、自分のために行動すること」これが重要なんです。それをもう一度考えさせられる本書です。
いろいろ考えさせる本
いやー。この本との出会いは、ちょっと衝撃でした。以前紹介させてもらった本の「承認欲求を満たすことで人はやる気になる」という理論を根底から否定していましたから、ちょっとパニクリましたけど。
でも「人のいいところを探すこと」はとても良いことだと思うし「評価した時点で縦の関係になる。横の関係性を作っていくことが自分が幸せになる方法である」というのも頷けます。
少なくとも、アドラー心理学は「選択理論」に通じるものを感じました。
また、本書は対話形式で書かれていて、なおかつ分かりやすく書かれており、とても読みやすいものでした。これを機に「アドラー心理学の世界」に興味がものすごく湧きました。別の本も読みたいですね。この本はほぼ再読決定です。
というわけで、本日は本の紹介でした。ありがとうございました。