朝の読時間で読み切りました。
格闘する者に○ (新潮文庫) | ||||
|
レビュー
読書時間 3時間30分(読書日数 7日)
「まほろ駅前多田便利軒」「舟を編む」など、最近ヒット作を出し続けている筆者のデビュー作
就職氷河期のなかで大学生である主人公が出版社への就職活動をする傍らで、奇妙な人間関係とその登場人物らが繰り出す様々な人間模様が描かれている。「舟を編む」に触れてから、筆者の作品ばかり読むようになっており、そのデビュー作だということで、手にとっだ次第である。
この頃から軽妙な語り口というか、物語の読み口というかが滲み出ていて、物語に入りやすかった。
最後の終わり方も、ふわっとした感じで温かさを感じ取れた。キャラクター設定も絶妙で、登場人物それぞれの持ち味が出ていて良かった。
他の作品もドンドン読みたくなってくる。完全に嵌りまくってる。(『格闘する者に○』のレビュー 三浦しをん (prelude2777さん) – ブクログ)
ちょっと一息おいてみた
「習慣化の会」に参加してから、朝の習慣化は順調にこなしていけてると思っております。まさか、こんなに継続できるとは思ってもみなかったので、少々戸惑ってます。
読書嫌いな私ではありますが、「朝の読書30分」を続けていくなかで自己啓発系・ライフハック系を読み続けておりましたが、前回の「禅マインド ビギナーズマインド」を読み終わった時に、「一旦、ビジネス書(という定義でいいのかは分かりませんが)から離れよう」と思いまして、小説を選んでみました。
最近お気に入りの作家さん
舟を編む : 作品情報 – 映画.com
映画もヒットしてました!!
初めてこの方の作品に触れたのが「舟を編む」でした。「本屋大賞第1位」という帯だけで手に取り読んだのですが、これが見事にはまるきっかけを作ってもらいまして、それ以来追いかけ続けております。
今回の作品は、そんな三浦しをんさんのデビュー作だということで、迷わず手に取りました。
絶妙な設定とストーリーのバランス
格闘する者に○
あらすじと解説が載っています。
今回の主人公、藤崎可南子は漫画好きな大学生であるのですが、家族構成がややこしいんです。
父親(既に死亡)が政治家で、母親も既に死亡。その地盤を引き継いだ婿養子である父親と後妻である義理の母。その間にできた弟という、なんともいえない関係のなかで、就職活動していくというストーリーが展開されます。
また、可南子の彼氏というのが「西郷」という70歳代の翁であって、その人に脚を撫でてもらいながらマニキュアを塗ってもらうというシーンが何度か出てきます。
また、政治地盤の後継問題について親族後援会の会議のなかで、弟との「後継ぎのなすりつけ合い」を酒によった勢いでやってみたりとか、出版社の面接のなかで面接官に対する主人公のユーモラスな考え方や返答ぶりなど、読みどころはたくさんあります。
ちなみに、本の題名の由来は「ただの言い間違い」からきています。そういうことに対する主人公のツッコミが、何とも軽妙で、いい感じなんです。
それでも最後は温かみのある終わりかたで、オチがないといえばそれまでなんですが、またずっと続いていきそうな終わり方でもあり、ほっこりさせられます。
この方の作品は、これからしばらく読み続けられそうです。
本日はここまでしておきます。ありがとうございました。