【司法書士業務】「債務整理」で楽になるだけではダメ!二度と繰り返してほしくないための大切なこと

どうしても「何とかしてもらいたい」と思われてしまう、因果な商売だなぁと、あらためて考えさせられるわけです。

「どうしても」やってほしいと言われても…

お願いされても、「できないときはできない」と言います!
お願いされても、「できないときはできない」と言います!

私たち司法書士は、様々な手続の代理人として、依頼者と携わっております。

登記の申請代理人として、依頼を受けた場合には「実体上、間違いなく法律行為があったのならば」どんな些細なものであったとしても、断るということは出来ません。

なぜなら登記は「実体上行われたことに基づいて」事後的に(報告的に)行われるものだからです。

ですが、裁判手続きの場合には「裁判所(裁判官)が判断をするもの」であるから、代理人として依頼者から「この手続きで」と言われても、裁判所がそれに応じてくれるかは分からないわけです。

私は、基本的には相談の段階では「断定的なことは申し上げないように」しております。下手に相談者の期待値をあげてしまって、かえってガッカリさせることになりかねないからです。

「借金の整理(債務整理業務)」をするに当たって

【司法書士業務】債務整理業務は、借金を減らす為だけにするのではありません | ミナトノキズナ〜司法書士 岡田事務所
過去エントリー「債務整理業務」についてです。!

私は債務整理を受任するに当たっては、「依頼者の借金を減らすこと」が重要ではなく、

「依頼者の生活再建のお手伝い」

ということを念頭に置いて取り組んでいます。

なぜなら、原則として「借りたものを返さなくてはならない」ということが前提であるからです。

いわば「やってしまったことを振り替えることで、同じ過ちを繰り返してほしくない」という願いがあります。

また、返済できるだけのお金があるにも関わらず「自己の都合だけで」の制度利用は、その時はいいかもしれませんが、「あの時できたやん」という考えが頭をよぎってしまうと、繰り返してしまう恐れがあります。

「7年たったから、もう一回(破産)できるでしょ!」とか、そういう問題ではないんですね。

返済する苦しみ、カードを使わない苦しみを長い間味わっていただくことで、初めて「こんな苦しみは二度としたくない」と感じることができると思うんです。

「専門家は、ただ借金を減らすことだけが仕事なのではない」

少なくとも、私はそういう姿勢で取り組んでいます。何卒ご理解のほど、宜しくお願いいたします。

本日はここまでです。ありがとうございました。

この記事を書いた人

岡田 英司

神戸市にある湊川神社の西側で司法書士業務をおこなっております。

業務のこともそうですが、Apple製品、読書、習慣化その他雑多なことも書いていくことで「自分をさらけ出していって、少しでも親近感のある司法書士でありたい」と考えております。

お気軽に読んでいただければ嬉しいです。