【司法書士会】配属研修ログ㉕ 制度を使うのには「制度趣旨」を知っておく必要がある

本日は配属研修でした。

キチンと理解をした上で制度を利用もらうこと!

まずは「制度の趣旨」からお勉強
まずは「制度の趣旨」からお勉強

私たち司法書士は、制度というものに向き合って生きていかなくてはいけないと思っています。
例えば、「法テラス」という制度は

法テラスは、裁判その他の法による紛争の解決のための制度の利用をより容易にするとともに、弁護士及び弁護士法人並びに司法書士その他の隣接法律専門職者(弁護士及び弁護士法人以外の者であって、法律により他人の法律事務を取り扱うことを業とすることができる者をいう。以下同じ。)のサービスをより身近に受けられるようにするための総合的な支援の実施及び体制の整備に関し、民事、刑事を問わず、あまねく全国において、法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会の実現を目指して、その業務の迅速、適切かつ効果的な運営を図ります。(目的と業務  法テラス|法律を知る  相談窓口を知る  道しるべ

とあるように

「憲法によって国民全員が保障されている『裁判手続きをする権利』を実現するために、国が援助する」

というものです。
法テラス|法律を知る 相談窓口を知る 道しるべ

なので、決して「費用を安くするためだけのものではない」ということです。このあたりを勘違いされている方が多いのですが、こう言ったことをキチンと説明した上で、業務を受任するようにしないと、後々大変なことになってきます。仮に不正に制度を利用するようなことが増えるようならば、本来援助を受けるべき人たちが受けられなくなるともいうことにもつながってくるわけです。そういう理解を持って司法書士は専門家として考えていく必要があると思います。

後見業務

任意後見が始まらないうちに、法定後見がスタートした場合は、任意後見は終了するが、その際の任意後見登記の抹消手続きをする必要はない。

任意後見契約に関する法律第十条

  1. 任意後見契約が登記されている場合には、家庭裁判所は、本人の利益のため特に必要があると認めるときに限り、後見開始の審判等をすることができる。
  2. 前項の場合における後見開始の審判等の請求は、任意後見受任者、任意後見人又は任意後見監督人もすることができる。
  3. 第四条第一項の規定により任意後見監督人が選任された後において本人が後見開始の審判等を受けたときは、任意後見契約は終了する。

司法書士業務(職業倫理)

制度を誤解している依頼者に対しては「なぜその制度があるのか」などを、毅然と説明をする必要があり、そういった視点を持ってないといけない。「自分の売り上げを上げるだけ」の目的で、依頼者に誤解を与えるような説明をしてはならない。

まとめ

一生勉強ですが、まずは「認定」です!
一生勉強ですが、まずは「認定」です!

再来週に迫った「簡裁認定試験」です。最後の追い込みですね。「点を取るためだけ」の勉強を終わらせて、今後は「依頼者のための勉強」ができるようになって欲しいと思います。

というわけで、本日はここまでです。ありがとうございました。

この記事を書いた人

岡田 英司

神戸市にある湊川神社の西側で司法書士業務をおこなっております。

業務のこともそうですが、Apple製品、読書、習慣化その他雑多なことも書いていくことで「自分をさらけ出していって、少しでも親近感のある司法書士でありたい」と考えております。

お気軽に読んでいただければ嬉しいです。