昨日からの続きになります。
【司法書士業務】ソーシャルゲームの未成年課金についての交渉手順備忘録② | ミナトノキズナ〜司法書士 岡田事務所
本人(及び親権者)に対するヒヤリング
数日すると、デベロッパー側から「ヒヤリングシート」というものが送られてきます。
内容としては
- どういった状況で誰がやったのか
- それについて親権者側は認識していたか
- ユーザーID及びユーザーネームの確認
- Web上から課金等のデータ確認をして間違いがないか
についてなどを詳しく記載してもらいます。
この作業は、相談を受けながらも依頼者様にやっていただきました。なぜなら振り返ってもらうことで、同じ過ちをしないように出来るからです。債務整理をする時に「借金した理由」を思い出してもらうことに通じるものがあると思います。
カード会社に支払い猶予のお願い
一旦受任通知を送っていることで、カード会社の請求は止めてはいるんですが、カード会社の方にも根回しが必要です。
この依頼者はカードを利用している期間が長いのですが、一度も延滞等による事故扱いになったことが無い方でした。
調べたところによると「未成年の契約取消における場合においては、カードの支払いについては事故扱いにならない」とのことでしたので、今回の課金に該当する部分を除くものについては、即座に支払うようにアドバイスしました。そこは依頼者様も二つ返事で了承していただき期限内に実行してもらいました。
該当する部分に関しては、2ヶ月の猶予(デベロッパー側との交渉期間として)をもらうことができました。
「やれることは、しっかりとやっておく」意思表示をしておくことで、カード会社と依頼者(及び代理人)との間に信頼関係が出来たのではと思っています。
いよいよデベロッパーとの交渉
ヒヤリングシートがデベロッパー側に着いた頃合いをみはからって電話をして見たところ、担当者の方から「応じることはできない」と言われてしまいました。
というのも
- 今回の課金された時期が「課金に関する注意喚起」を施した後にされたものである
- (前日のエントリーにも書きましたが)個人情報がとれない以上、本当に子供本人がしたものかどうかが分からないので「する」か「しない」とでしか判断できない
【アプリ】ソーシャルゲームの課金の管理は大丈夫? | ミナトノキズナ〜司法書士 岡田事務所
中ほどに紹介しています!
という理由からでした。
ただ「3ヶ月後にポリシー(規約や基準)が変わるかもしれません」とも言われたんです。
それならばというわけで、3ヶ月後にもう一度連絡をすることにしました。
本日はここまでにしておきます。次回でこのシリーズを終わりにしたいと考えています。ありがとうございました。