「ホワイトラビット」(伊坂幸太郎 著)読了。少し変わった書きぶりに戸惑うが「立てこもり事件」の真相が面白い!

伊坂幸太郎さんの作風は、本当に変わっているけど、面白いです。

読了直後のレビュー(ブクログレビュー)

読書日数 26日

仙台市で起こった、とある立てこもり事件。でも、その真相はかなり入り組んでいた。いろんな人間の様々な思いや思惑が入り乱れている。

ちょっと今作は、作者が説明をちょくちょく挟むという、面白い構図になっていたが、それが少しわかりにくくなっていたような気がした。

でも、最後のオチに向かっていく展開は、やっぱり筆者らしい感じがした。

「レミゼラブル」と「オリオン座のうんちく」が所々出てくるのだが、あまり関心がないので、いまいちピンとこなかった。

「立てこもり事件」の裏側で…

今作は、仙台市で、とある立てこもり事件が起こります。「白兎(ホワイトラビット)事件」と言われるものです。

「人さらい」を職業にしている主人公 兎田が、どうして「白兎事件」を起こしたのか。

その事件に「空き巣」の黒澤がなぜ紛れ込んだのか。その黒澤が、この事件に対して、どんなアプローチをするのか。

立てこもり事件の責任者「夏之目」は、家族を失った悲しみを背負い、罪を背負って、この事件と向き合っていたのか。

この辺りが複雑に絡み合って展開していきます。

作者が登場して…

今作品は、場面転換のところで作者がちょくちょく登場して説明するんです。

この書き方は、面白いんですけど、自分としては混乱してしまって、途中から誰目線の話になっているのかがわからなくなってました。

一気に読める人ならいいんですけど、私はなんせ「超遅読」なので、何度も戻って読み直したりしてしまい、帰って時間がかかってしまいました。

ただ、最後のオチに向かっていく話の展開は、やっぱり筆者らしい感じがしましたね。

そこはさすがだなって思っちゃいました。

読書に苦労しない人なら、この作品は1日で一気に読んだ方がいい作品だなと思います。

あと「レミゼラブル」や「オリオン座のうんちく」が頭の中にあると、さらに面白く読めるのではないでしょうか。

というわけで、最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

この記事を書いた人

岡田 英司

神戸市にある湊川神社の西側で司法書士業務をおこなっております。

業務のこともそうですが、Apple製品、読書、習慣化その他雑多なことも書いていくことで「自分をさらけ出していって、少しでも親近感のある司法書士でありたい」と考えております。

お気軽に読んでいただければ嬉しいです。