いつか、終わりがやってきます。
とまぁ、こういう意味深な書き方で始めてみましたが、これは、親族の方が成年後見人になっている場合は特に注意しておくに越したことはございません。
突然にやってくる
成年後見人というのは「被後見人(本人)の代理人」という取り扱いになっております。
では、その本人が亡くなった場合、どうなるのでしょうか?
民法ではこうなっております。
(代理権の消滅事由)
第百十一条 代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。
一 本人の死亡
二 代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。
2 委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。
つまり、「本人がお亡くなりになると、当然に代理人ではなくなる」ということです。
これが何を意味するのでしょう。
本人様の銀行預金を成年後見人が権限でもって引き出せていたとしても、本人様が亡くなれば当然に出来なくなるということになります。
そうなれば亡くなった方の相続財産でお支払いするもの(お葬儀代など)を立て替えておかなくてはいけなくなります。
では、いつご本人様の預金が使えるようになるのか?
それは「相続の手続」を完了して初めて使えるようになります。相続人が確定しないうちから、代表相続人(相続人の代表の方)に対して「どうぞご自由に」とはならないわけです。
では、その相続手続が終了するのには、相続人の人数が少なければ時間もかかりませんが、人数が多い、もしくは、兄弟への相続になりますと膨大な時間がかかってしまいます。
その間は立て替えているお金を処理することができません。
方法として…
これに対応するためには「ある程度まとまったお金をおろしておく」ことです。そうしておけば、仮に後見人の権限が無くなってしまったとしても、当面は凌ぐことができます。ただ、管理が大変になるため、自分の財産とは混ぜないようにすることが重要です。
いずれ終わりがやってくるのは間違いがないので(あまり認めたくはないのかもしれませんが)、まずは、それに向けての情報を仕入れておく必要があると思います。
私自身は業務として執り行うことができませんが、私のビジネスパートナーにお繋ぎすることはできます。
いつでもご連絡お待ちしております。
本日はここまでです。ありがとうございました。