【司法書士業務】私たち専門家ができること

電話の石碑

今日はブログどうしようかと途方にくれていたところ、一本の電話がありました。

いろいろ経緯はありましたが、最終的に一言、

「先生は、相談にはのってくれるけど、解決はしてくれませんね」と。

誤解のないようにいいますと…

壁
まぁ、なかなか通じないことも…

こういった内容で何回かエントリーさせてもらっておりますが、

「問題を解決するのは、依頼者様ご自身であって、我々専門家代理人はそのお手伝いをすることしか出来ない」のです。

相談者の中には、「先生、何とかして下さい」と仰る方がおられます。

その際に私は、

「なんとかするのはお客様ご自身ですよ」

と答えるようにしています。

例えば、相続が発生した場合には戸籍謄本や住民票など、そういった書面を揃える必要がありますが、何より大事なのは「相続財産をご家族でどうするのか」ということです。これについて我々に「何とかして下さい」と頼まれてもどうすることもできません。決めるということをご自身でしていただかない限り、我々は代理を受けて手続きを進めることはできません。

また「借金の整理おねがいします」という依頼をされた場合「家計簿をつけてください」とお伝えします。

これは、財政状況を把握することにより、依頼者自身の金銭感覚を改める効果もありますが、どんな方法で整理したら依頼者のためになるかを考える重要な資料になるのです。

そのために、こちらがお願いしていることに対して「理屈ばかりこねて、なんにも解決してくれない」といわれるのでは、信頼関係が築けるはずがありません。

【司法書士業務】「司法書士の専門家責任」について〜司法書士と依頼者との関係〜 | 司法書士業務 | ミナトノキズナ

私たちができるのは「正しい情報の提供と、適切で迅速な手続き」だけです。何でもできるわけではないのです。

実のところ、諸問題の解決は依頼者ご自身でなされているのです。

業務が終わって「先生、何とかしていただいてありがとうございました」とお礼を言われることがあるのですが、

「何とかしたのは、お客様ご自身です。私はただ、円滑にいくように手を添えただけです。」

本日はここまでです。ありがとうございました。

この記事を書いた人

岡田 英司

神戸市にある湊川神社の西側で司法書士業務をおこなっております。

業務のこともそうですが、Apple製品、読書、習慣化その他雑多なことも書いていくことで「自分をさらけ出していって、少しでも親近感のある司法書士でありたい」と考えております。

お気軽に読んでいただければ嬉しいです。