本日の研修は目からウロコが出ました。
株主総会の実務について
本日は「株主総会の運営」の実務的な立場からの研修会でした。
株主総会運営 – 総務辞典 | 月刊総務オンライン
詳細はこちらからもどうぞ
「えぇ!そんなの大っきい会社だけでええんちゃうん?」
という声が少し聞こえてきそうですが、実はそうでもなかったりします。
今回のお話では「もめている同族会社(親戚一同で切り盛りしている株式会社)で株主総会を行うような場合」についてでした。
今回の研修で気付いた大きな点をアウトプットしたいとおもいます。
「一人社長」で大丈夫?
最近では、法人成りをするということが増えていってると思います。ある程度の売り上げが見込めている場合、法人成りにすることで税金が安くなるのは、皆様もなんとなく理解されているとは思います。
株式会社を設立する際に、一人で出資する場合は問題ないですが、複数人で出資する場合は、役員の構成に注意が必要になるとのことなんです。
株式会社が物事を決めるときに「株主総会」が開かれます。
株主総会(かぶぬしそうかい)とは、株式会社の機関の一つであり、株主を構成員とし、株式会社の基本的な方針や重要な事項を決定する。株主は株式会社の実質的な所有者であり、言い換えれば、倒産時でない限り、残余請求権者であることから、重要な意思決定は株主総会に委ねられている。(株主総会 – Wikipedia)
その「株主総会」を開催するためにはどうすればいいのかなんですが、
取締役(前条第4項の規定により株主が株主総会を招集する場合にあっては、当該株主。次項本文及び次条から第302条までにおいて同じ。)は、株主総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株主総会の日時及び場所
二 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項
三 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
四 株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
(会社法第298条第1項)
と定められています。
ですが、別の規定では、
取締役が株主の全員に対して株主総会に報告すべき事項を通知した場合において、当該事項を株主総会に報告することを要しないことにつき株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該事項の株主総会への報告があったものとみなす。(会社法第320条)
とあるように、一定の条件が揃った場合には株主総会の招集手続きが省略できることもあります。
では
その際、協力してくれない株主B(10%の株を持っている)がいる状態で、CがAの後継者を決めるための株主総会を開催することができるか?
これは、そう思い通りにはなりません。
なぜなら、原則は「取締役の過半数」で招集決定します。一人役員の場合、死亡すると役員がいなくなりますから、「取締役の決定による」という要件が満たせないのです。
株主Bは、自分の思い通りにならない決議になりそうだったら「株主総会の開催そのものを止めちゃえばいい」ということになります。
なので、そういったことを防ぐ手立てとして
が挙げられます。
こうしておけば先ほどの要件を満たすことになるので「株主総会」の招集決定ができます。そうなれば「株主総会」の開催まで、こぎ着けることができるので、方針までスムーズにいくことになります。
「親族の複数人が出資をしているような会社の場合」などは、こういうケースが考えられますので、そういったご相談もお気軽にお問い合わせください!
というわけで、本日はここまでです。ありがとうございました。