大阪まで研修受けに行ったのは、多分2年ぶりじゃないでしょうか。
「裁判業務」に対する考え方の変化を!
わたしも一応認定(簡裁代理権)を持っているとはいえ、裁判事務をやる時は、今もどきどきしながらやる事が多いです。
もともと事件の依頼がそんなにありませんので、たまに来るとびっくりします。
当然、簡易裁判所の管轄で扱われる事件であれば、余程のことがない限りは事件として受けますが、それ以上の案件になった場合、基本的には弁護士に依頼をするようにしております。なぜなら私よりも、当然ながら「裁判業務スキル」が高いので、依頼者が安心されるケースが多いと思うからです。
ですが、司法書士の中でも「裁判」に特化しておられる方がおられます。登記の案件よりも多く携わっていて、なおかつ「本人支援」(代理人としてではなく、本人のサポートとして裁判に関わっていくやり方)で、地裁管轄の事案なんかをやっておられるのです。
登記は誰がやっても同じ結果になるものですが、裁判は、そうはならないことが多いと思っていて、私は、なかなか手を出せずにいます。
また、裁判業務を行うためには「裁判ならではのしきたり」なんかをきちんと押さえておかないと出来ないと思っているので、不勉強な私は、そのステップに行くことができないでいました。
ですが、この研修会の案内が来た時に「聞いてみたい」と素直に思いました。講師の谷嘉浩先生は、全国青年司法書士会の会長をされた方で、裁判事務に関しては第一人者でもあり、こういった「エピソードもの」だったということもあって私の興味を引くものでした。先日(7/3)その研修会が大阪司法書士会館で開催されたので、それに参加をしてきました。
市民共同司法書士事務所
先生が所属する司法書士事務所です
裁判業務は積極的にやったほうがいい
開口一番、先生が仰ったのは
ということでした。
裁判は必ずしも依頼者の(及び私たちの)思惑通りにはなりません。
代理で受けた場合だと、基本的には依頼者は裁判所に出向かないので「裁判の空気感」が分からないまま、仮に望まない結果だったとすると「お前のせいや!」と言われてしまい、責任が重くなるものですが、本人支援だと、必ず本人が裁判に臨み、実際にやっていくことになるので、ある程度裁判の流れがわかってもらえることから、批判的なことを言われることが少ないらしいのです。
また、本人支援だと管轄が関係なくなります。より大きな金額の訴訟になりますので、成功報酬という考え方は出来ないまでも、それなりのハイリターンが期待できるとのこと。「本人支援はローリスク、ハイリターンだ」ということでした。
ちょっと衝撃でしたが、確かに言われてみればそうかもしれません。
でも「そうだったとしても、ちゃんと出来るのか?」というのがどうしても不安なんです。普段は裁判業務に精力を傾けるということがないため、受けた時に「知識が追いつくのか」という恐怖心にかられます。
でも、先生は
自分たちも「初めての登記」の時はドキドキしたでしょ。それが何度もやっていくうちに、当たり前のようになってくる。裁判業務も一緒です。
数をこなせば「パターン」が見えてくるので、そのうち心配なんか無くなります。
あと、
裁判の期日およそ2ヶ月に1回です。その期間の間に、先輩なんかに聞きまくってでも仕上げられればいいんです。
ということでした。一定の期間があるというのが登記手続とは違います。時間はそれなりにあるので、いろいろと調べる時間があるということですね。
「一目置かれる」存在になれる
また、こういった裁判業務を無事にこなした場合、依頼者さんに対して、登記を一件やった時よりも「よくやってくれた」感が出るとのことです。
あと、
相続の登記をやったとしても、そんなに周りで人が死ぬことってないけど、一つのトラブルを解決すると、同じようなトラブルを抱えた人たちって周りにいるから、そんなこんなで紹介が増えるんです。
とか、
一度裁判業務をきちんとやることで、不動産業者さんや税理士先生から本来の登記案件がきちんとした形で回ってくるんです。
といった、副次的な効果もあるとのことです。
確かに私達から見て、谷先生を初めとする、裁判事務をバキバキやってる人は「すごい先生やなぁ」と一目置かれています。それを自分がやるようにすればいいのではないかというのは、今後の一つの戦略として必要だということになりそうです。谷先生は、最高裁まで行かれたこともあるとのこと。それはそれで、ものすごい経験だなぁと思いました。
まとめ
懇親会にも参加させていただきました。
研修会が白熱したので、若干懇親会のスタートが遅かったため、あまり長居はできませんでしたが、大阪の先生は本当にレベルが高いなぁと痛感しました。あと、自分も、もう少し裁判業務に向き合っていこうと強く思いました。
というわけで、本日はここまでです。ありがとうございました。