昨日のエントリーからの続きになります。
【司法書士業務】ソーシャルゲームの未成年課金についての備忘録① | ミナトノキズナ〜司法書士 岡田事務所
司法書士として交渉するということ
司法書士は「物事(法律行為)が正しく存在したのかどうかを確認する」ことに特化している資格だと思っています。登記手続の代理業務は「実体に基づいて手続きしないといけない」ので、こういった確認することには、兎角厳しく考えなくてはいけないと思うからです。
そんな私が思ったことは
- 本当に(未成年者自身が)課金がされたのかどうか?
- その行為が親権者の同意を得ずにされたものだったのか
- 課金状況がデベロッパー側と一致しているのか?
これらを確認することだと思いました。
ゲームアカウントをまずはみつける
「パズル&ドラゴンズ」を例にとってみようと思います。
パズル&ドラゴンズ 6.5.2(無料)
カテゴリ: ゲーム, パズル, ロールプレイング
販売元: GungHo Online Entertainment, Inc. – GungHo Online Entertainment, INC.(サイズ: 39.1 MB)
全てのバージョンの評価: (429,860件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応
言わずと知れた大ヒットゲームです。このゲームには端末の機種変などをした時のためにユーザーID(3桁の数字3種類)とユーザーネームがあり、それを新しい端末で引き継ぐことでゲームの続きが楽しめるようになっています。
ということは「デベロッパー側で課金状況などをIDで把握している」ということになります。
親御さん及びお子さんと面談をしたところ、「怒られると思ってアプリ自体を削除してしまっていた」んですが、頃合いをみて復活させようと思っていたようで、IDだけは控えていたようです。
ナニハトモアレ内容証明
そこで内容証明郵便にてデベロッパー側に「未成年者による契約の取消に基づく返還請求」と「IDによるサーバーデータの開示」を求めました。とにかく内容証明郵便は重要です。
内容証明の詳細はこちらをどうぞ↓↓↓↓↓
司法書士からの通知書をおくる
内容証明郵便を送ったことを受けて、デベロッパーとカード会社に向けて「私が依頼者の代理人として交渉させてもらう」といった内容で通知を送りました。
これをしておけば、カード会社やデベロッパーに対して「依頼者の代理人として」交渉することが出来るようになります。ここから、それぞれの担当者との交渉に入っていくわけです。
次回は、その後の展開を書いてみようと思います。本日はここまでです。ありがとうございました。